エッセイ5『成長させる視点が重要』
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新聞掲載:2006/5/12 沖縄タイムス 【第5回目】
テーマ:成長させる視点が重要

近年、「キャリア教育」の必要性が広く理解されるようになり、特に教育関係者の間ではキャリア教育を推進する動きも見られるようになりました。
しかし、具体的な方法となると多くの課題や認識のズレなどがあり、キャリア教育は難しいものと捉えられているのが現実のようです。
私たちは子どもの職業観を醸成するものは全てキャリア教育につながると考えていますが、その際に教育する側に明確な教育の視点、つまり何によって子どもが成長するかという視点を持つことを求めています。
昨年度、モデル校でキャリア教育を実施していく中で、私は「感動させることの重要性」と「感動させた後の振り返りの必要性」の二つのポイントを強く感じました。
特に「感動させることの重要性」については一般に「嬉しい」「楽しい」などのプラスの感情を重要視しますが、「きつい」「悔しい」などのマイナスの感情を持つことも結果的に大きな成長(職業観の醸成)につながった例が多くありました。
そしてもう一つ重要なのは感動した後であり、大人が子どもとコミュニケーションを取り、できたことは大いに褒め、できなかったことは次にどうすればいいのかを子ども自身に考えさせることが大切なのです。
ある児童に、お土産屋さんで職場体験をさせた際に、外での呼び込みが全くできず、表情は硬く今にも泣き出しそうな様子のまま実習が終了しました。
その後の授業で「感じたこと」と「次にどう生かすか」ということをまとめさせました。するとできなかったという悔しさとともに、次の販売体験での決意が表明されていたのです。もちろんその決意どおり販売体験の時には、大きな声で堂々と呼び込みをしている姿を目にすることができました。
前述の例にあるようにキャリア教育は難しいものではありません。それは様々な生活の中に存在する場を、教育する側がいかに的確な視点で捉え、職業観の醸成につながるようにサポートするかということです。
あなたの周りにも今すぐにできるキャリア教育の場があるかもしれませんよ。
 (オーシャン・トゥエンティワン主任研究員)


第1回目:ビジネスの流れ体験で成果
第2回目:子どものチカラ引き出す源
第3回目:時代に合わせた教育を  
第4回目:「育てる活動」の充実  
第5回目:成長させる視点が重要  
第6回目:家庭での体験最高の教育 

お知らせ
2007/5/14 社員ブログ「YUKIRINAのキャリア教育」を配信開始しました
全国で導入されつつある「キャリア教育」。 経済産業省の委託を受け、『教育から日本を元気にしよう!!』と沖縄中を走り回る-YUKIRINA-が、キャリア教育コーディネーターの日々をお伝えします。。 その名も、沖縄発!!地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト。

さらに詳しく

キャリア教育のHP (2006/6/12 update)
 経済産業省委託事業「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」の公式HPです。
 キャリア教育プロジェクト→ http://www.career-edu.jp