エッセイ1『ビジネスの流れ 体験で成果』
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新聞掲載:2006/1/20 沖縄タイムス 【第1回目】
テーマ:ビジネスの流れ体験で成果

「由香先生、六年生になってもまたキャリア教育やってくれる?」「ちょー楽しい四カ月だった!」「人前でも大きな声が出せるようになったよ!」
 今月十一日、目をキラキラさせた児童の声を聞きながら、うれしさ半分と寂しさ半分の複雑な気持ちで私の今年の現場活動は終わりました。
 学校教育=文部科学省という大前提の中で二〇〇五年七月、経済産業省発の新しい取り組みである「キャリア教育」が全国二十五カ所で試験的にスタートしました。仕掛人である経済産業省は、フリーターやニートの増加に歯止めをかけるべく、早期に職業観・企業社会を伝えるために学校に目を向けたのでした。
 私が担当する那覇市でも、小学校三校をモデルに「沖縄の伝統工芸品を活用して仕入から販売まで学習できる新カリキュラム」をスタートさせました。「キャリア教育って何?」「ただでさえ忙しい学校現場にまた新しい教育?」という現場の声も多かったスタート時、モデル校の校長先生の「まずはやってみましょう!」という声に助けられ、学級担任と二人三脚でのカリキュラム作りが始まりました。
 今回の事業ではキャリア教育の目的に沿って、壷屋焼の制作体験で終わっていたこれまでの活動をベースに、原材料から商品が作られ実際に流通ルートに乗って消費者の手に渡るまでの一連のビジネスの流れを体験できるカリキュラムにしました。
 実際に五年生の児童の前に立った九月某日、これから実施しようとしているカリキュラムに対し、児童がどう感じるのか不安でいっぱいでした。「今回の授業では、最終的にみんなで作った商品を実際に販売し、その売り上げをチャリティーに寄付しようと思う」。担任が伝えた時、「ワァー」「キャー」という喜びの歓声と共に大きな大きな拍手が湧(わ)き上がりました。
 「本当に売るの?」「いいことが出来るんだね」という目をキラキラさせた児童に囲まれ、「よぉし、何がなんでも成功させるぞ!」と心に決めた、まさに今までとは違うキャリア教育の小さいけれど具体的な成果が見えた瞬間でした。
 (オーシャン・トゥエンティワン主任研究員)

第1回目:ビジネスの流れ体験で成果
第2回目:子どものチカラ引き出す源
第3回目:時代に合わせた教育を  
第4回目:「育てる活動」の充実  
第5回目:成長させる視点が重要  
第6回目:家庭での体験最高の教育 

お知らせ
2007/5/14 社員ブログ「YUKIRINAのキャリア教育」を配信開始しました
全国で導入されつつある「キャリア教育」。 経済産業省の委託を受け、『教育から日本を元気にしよう!!』と沖縄中を走り回る-YUKIRINA-が、キャリア教育コーディネーターの日々をお伝えします。。 その名も、沖縄発!!地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト。

さらに詳しく

キャリア教育のHP (2006/6/12 update)
 経済産業省委託事業「地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェクト」の公式HPです。
 キャリア教育プロジェクト→ http://www.career-edu.jp